2007-01-01から1年間の記事一覧

春日直樹『〈遅れ〉の思考』

睡眠不足で気分もすぐれなかったので、以前から気になっていたこの本を買って読み終えた。著者は文化人類学者だが、私のような門外漢がイメージするようなそれとは大きく隔たった思考を展開していた。問いを提出することは思考の道筋を限定することに等しい…

年の瀬

はじめて第九を聞きに行く。合唱はもちろんだけれど、第二楽章が好き。神経症的な緊張と不安を感じさせるような音楽に惹かれるという自分の傾向を自覚した。国立音大の学生たちの合唱だったがなかなかよかった。家族と思われる客もいて、いいな、と思った。 …

論文

論文執筆というのは、それまでの研究によって吸収してきたものを吐き出す作業である。これまで私はそう考えてきた。要するに、私にとってはウンコである。他人の論文を読むというのは、他人のウンコを興味深く拝見することである。 このように考えるようにな…

読了

先日、超特急でNaissance de la biopolitiqueを読み終えた。どうしても読み終えておきたくて、一日に150ページというフランス語読書新記録を樹立したりもした。最後は朦朧としていたが、おおよそのことは理解できた。一言一句を理解しなければならないような…

性格が悪い

巡り巡って、ニーチェ『道徳の系譜』を読んでいる。フーコーとの繋がり、特に『監視と処罰』への影響も理解できた。それだけでなく、いわゆる大陸系の哲学は、本当にキリスト教哲学なのだということも実感。リクールを読んでいる途中だけになおさらその印象…

偶然

大学院の演習での発表のためにリクールをねちねちと読み続けている。おもしろいような回りくどいような、変な印象をもつ。なぜこれを論じるにあたってそれを論じる必要があるのか、というのがいまひとつ掴みきれない。ベルクソンのように、かつて自分が熱心…

動物園

昨日は上野動物園に午前中から行った。何をやっているんだか。しかし肌寒い快晴で、見ているこちらは少々寒かったのだが、動物たちはとても元気だった。立派に鬣(たてがみ)の生えた雄ライオンが母親に甘えていたり、ゴリラが間近で日向ぼっこをしていたり。…

あらたいへん

今年の四月くらいまでは、フーコーの権力分析をエピステモロジーの系譜に位置づけるために、カンギレムやアルチュセールを必死になって読んでいた。特にアルチュセールに関しては、フーコーのマルクス主義に対する批判がどこにあるのかということを理解する…

再会

大学構内にて、学部のときの同級生に遭遇する。今年度からロースクールに通っているはずなのだが、なぜだか一度も出くわすことがなかった。建物も至近距離だというのに。何となくそろそろ出没するのではないかと思っていたので大きな驚きではなかったが、そ…

書き終わり

紀要論文の書き直しが終わった。今度こそは、と思う。もはや完全に飽きてしまっている。今日は疲れて頭がまわらなかったから手を出すことができたが、もう一度読めと言われても断固拒否する。それで掲載拒否になったらしょうもないけれど。

徹夜明け

心も体も極度の疲労。にもかかわらず朝からカボチャの煮つけを作り、大学にてティーチングアシスタントの業務を行い、久しぶりに会った先輩とお茶を飲み、帰ってからは晩飯を作り、浦和レッズの応援をした。ほとんど地に足がついていない。 解脱してしまった…

この一週間

あっという間に日々が過ぎてゆく。この一週間ほとんど勉強もしていない。心労で寝込むというのも初体験。その昔も似たようなことはあったのかもしれないが、もしかしたら成長期と重なっていて、ただ寝ているだけというのと区別がつかなかったのかもしれない…

浦和レッズが優勝を逃す

なんてこった。予想もしていなかった。確かに見ていて楽しいサッカーをしていたとは言えないけれど、最後のツメのところでは強いという印象があったのに。つまらないサッカーをしたうえでの敗北というのでは、けっこう悔しい。デンと構えたフォワードに頼る…

読んでみた

指導教授が10年ほど前に書いた文章を読んだ。論文としてはいささか長く、単著にするには短すぎる、といったものだ。私は彼にとって忠実な弟子ではなく、書いたものを読んだことはほとんどない。互いの関心が遠いように思われていたから読んでも自分の研究に…

ジョギング五日目

御承知のとおり、数日前からジョギングを始めた。本日にて5回目。二日前に新しいナイキのジョギングシューズ(定価の約三分の一にて購入)をおろし、引っ越しのときにダンボールに封印したままだったウインド・ブレーカーを着込んでいざ出発。ここ数日で理解…

うだうだ

今日はフーコーのNaissance de la biopolitiqueを読み進める。一日に最低でも10ページと決めていたのだけど、いろいろな用事やら怠け心やらで、もちろんそんな目標が達成されているはずがない。約一週間ぶりに読み始めると、それまでの内容をすっかり忘れて…

何を書こうか

統一感のない生活を送っていると、ブログに書く内容にも統一感がなくなる。書くことがないといえばないし、あるといえばキリがないほどにある。日常生活の中でも、いわゆる日記であればけっして書き落とすことのないようなことを書いていなかったりする。た…

今日も走る

数日前よりもマシになったような気がする。しかし調子に乗ってインターバル風に何度かペースを挙げてみたら、足の筋肉が地面からの衝撃を吸収しきれないらしく、足全体がぶるんぶるん揺れているような感触があった。おまけにその昔痛めたことのある左膝の筋…

読み始め

いまさらながら立岩真也『私的所有論』を読み始める。来年行う予定の生命倫理の発表の準備として。とてもおもしろい。発想の仕方に親近感を覚える。凡庸な哲学研究者たちがいかにくだらないことをしているのかということを、改めて確認した。しかしどこの世…

ジョギング

数日前に始めた。今日は新しい靴をおろすことにしていたので、楽しみにしていた。これまでは他になかったので、街を歩くために作られたキャンバス地のものを使っていたのだが、やはりジョギングシューズというのはよくできている。クッションは効いているし…

書き直し

昨日で何とか論文の書き直しを終える。二本。この前連絡があったものは、再投稿が早かった順に、掲載が来年度になるか再来年度になるかがほぼ決まるとのこと。なんてこった。この一ヶ月は本当に無駄だった。 内容について。認識論から反省について考えても、…

通販

生協が来る水曜日が一週間で晩飯が最も豪勢。今日は生牡蠣、鶏の水炊き、ワイン、ちょっと一眠りした後でデザートにアップルパイ。死ぬかと思った。牡蠣はなんと小ぶりのもの10個くらいで400円弱。外で高い金を払って飯を食うのがあほらしくなる。日本で最強…

カステラ

本日は一ヶ月に一度のカステラデイ。カステラを食す日である。同居人は埼玉の地からわざわざ我孫子に赴く。何かすばらしいエステがあるらしい。私としては怪しげな印象しかもっていないのだが。まあ、顔の修理メンテナンスですから、私にはよくわからないた…

結果通知

ここ最近、毎日のように公募論文の結果通知が届いていないかとポストをチェックしていた。あまりに遅い。もしや以前の住所にクロネコヤマトで届いているのではなかろうかと考え、ボロアパートへと立ち寄ったりもしていた。とうとう待ちきれず、もしやすでに…

赤貧

同居人の父上様においしい中華料理を御馳走になる。食べたことのない高級食材がいくつかあった。埼玉では手に入らないからね。自分で作るものはなかなかうまいし、人に出すこともできると思っているけれど、やはり外でしか食べられないものは多々存在する。…

疲労

自分の勉強をまったくせずに終わってしまった。いろいろあれで疲れてしまった。しかしまあ、疲れるまでやれるというのは元気な証拠である。もう少し元気をなくさないと、自分も疲れ、周囲を疲れさせることにもなってしまう。しょんぼりしろ、俺。 心の平安を…

子供の声

騒音とされるんですね。驚いた。確かにうるさいことはある。しかし子供は騒ぐものだ。周囲の迷惑など考えずに行動し、怒られるのを避けながら裏目をかくというのは子供の特権だ。それでも、うるさいものはうるさいのかもしれない。それは仕方がない。どちら…

雨の休日

自転車に貼る駐輪場のシールを取りに行くために、雨の中駅前まで。三日ほど外を出歩いていなかったので、体は暖まったが疲れ果ててしまった。本を読んでいても頭が突然フリーズしたり。ランニングもあっさり終わってしまった。すべては雨が悪いのである。 さ…

義務とか

大人になるということは、精神的に自律するということはもちろんだが、様々な人に対して責任をもつことができるということだと思う。この当たり前のことを自覚して、できる範囲で実践しようとすると、逆に、できないことはできませんとはっきり言うことが必…

買った

で、帰りに本屋で買い物。 ポール・リクール『記憶・歴史・忘却』上・下 電車の中でエピローグから読み始める。これだ…。