田中

『コンビニアフロ田中』が、とうとう最終巻を迎えてしまった。二週間に一度の金曜日が楽しみだったのに。もともとはスピリッツで連載されていて、題名が、『○○アフロ田中』の「○○」の部分が「高校→中退→上京→さすらい」に変わっていった、というものである。…

翻訳

今日は邦訳でハイデガーを読んで憤死しそうになった。あまりにもまわりくどくて、持ってまわった語り方で、貧乏ゆすりが止まらないくらいに苛立った。いやあ、ひどい。ドイツ語で読んでも同じなのかしら。ドイツ語は読めないのでそのあたりはわからないけれ…

共産党宣言

で、その後は喫茶店で『共産党宣言』を読んだ。変な取り合わせだ。これまで『ユダヤ人問題』『ヘーゲル法哲学』『ドイツ・イデオロギー』『経済学批判要綱』などなどを読んだことはあったけれど、実は『宣言』を読んだことはなかった。どうせロクなこと書い…

文章作法

論文を書くために読んだ本の中に、論文のためにはまったく使うことのできない部分に、本当はおもしろいことが書いてあることがしばしばある。最近では次のようなもの。「著作をものするとき、技巧が目につくような書き方をしてはならないということは、誰も…

『嵐が丘』を読んだ

眠れずに『嵐が丘』を最後まで読み通した。鴻巣友季子さんが何年か前に出した訳で、出版されたときに買ったのをそのまま放置していて、最近になって少しずつ読んでいた。鴻巣訳の本を読むのはクッツェー以来で、これまではエッセイをいくつか読んでいた(『…

小説を読んだ

ずいぶん久しぶりに何冊かの小説を読んでいる。近ごろは時間がなくて、めっきり読む量が減ってしまっていた。かつては、一日のうちで小説を読まない日はないというくらいの中毒症状だったというのに、気がついたら漫画の立ち読みの頻度もずいぶん減ってしま…

続き

なぜ上のような性格の悪い文を書いたのだろう。 すなわち、ムーゼルマンのような「人間の終極」を前にしたとき、倫理は、停止してしまうのだ、と。なぜか。ムーゼルマンを前にして、なお倫理的な威厳を保ち、通常の倫理の諸ルールを守って、上品に振る舞う人…

読了

不可能性の時代 (岩波新書)作者: 大澤真幸出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2008/04/22メディア: 新書購入: 14人 クリック: 191回この商品を含むブログ (169件) を見るいままで読んだ大澤真幸の本の中では、最も明快で読みやすかった。特に第5章と第6章の…

知識人

「知識人とは亡命者にして周辺的存在であり、またアマチュアであり、さらには権力に対して真実を語ろうとする言葉の使い手である。」 サイードの『知識人とは何か』を数年ぶりに読み返した。知識人とは何か (平凡社ライブラリー)作者: エドワード・W.サイー…

買った

の位相" title="ヨーロッパ思想史におけるの位相">ヨーロッパ思想史におけるの位相作者: 半澤孝麿出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2003/10/29メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る指導教授に読んだほうがよいとのアドヴァイスをいただいて。…

出版

関心があって出版関係の本を二冊ほど。前者は岩波書店前社長によるもので、後者は元編集者現大学教員が書いたもの。 大塚信一『理想の出版を求めて』トランスビュー 大変におもしろかった。こんな時代もあったのねというかんじ。そりゃあ仕事もおもしろいで…

忙しい

月並みな表現だが、毎日があっという間に過ぎていく。これが終われば次はあれ。博士論文には手をつけられないけれど、だからといって無駄だったりつまらなかったりするわけではない。勉強したかったのにできていなかったことを、やらなければならない口実を…

春日直樹『〈遅れ〉の思考』

睡眠不足で気分もすぐれなかったので、以前から気になっていたこの本を買って読み終えた。著者は文化人類学者だが、私のような門外漢がイメージするようなそれとは大きく隔たった思考を展開していた。問いを提出することは思考の道筋を限定することに等しい…

読了

先日、超特急でNaissance de la biopolitiqueを読み終えた。どうしても読み終えておきたくて、一日に150ページというフランス語読書新記録を樹立したりもした。最後は朦朧としていたが、おおよそのことは理解できた。一言一句を理解しなければならないような…

買った

で、帰りに本屋で買い物。 ポール・リクール『記憶・歴史・忘却』上・下 電車の中でエピローグから読み始める。これだ…。

読んだ

オリヴィエ・モンジャン『ポールリクールの哲学 行動の存在論』 はじめの二章。やっぱりリクールは勉強しないと。特に第二章で扱われていたりクールの政治哲学に関しては、是非とも。これまでやってきたことの穴を埋めたり、断片的になりがちな興味に方向を…

読んだ

Paul Ricœur Du texte à l'action 最初の論文のみ。興味があったのだけど、どうやら現在の自分の関心とは噛み合わないらしい。非常に残念。苦労して読んだのに。非常に残念。 フーコー『狂気の歴史』 第一部読了。今週中にすべて読む。上でも言ったことだが…

買った

Michel Foucault Histoire de la folie à l'âge classique Michel Foucault L'usage des plaisirs Michel Foucault Le souci de soi 何となく買う気がしなかったものをようやく買った。おい研究者の卵(無精卵)、それでいいのか。 ついでに次の本も。 Philipp…

読んだ

ミシェル・フーコー『狂気の歴史』 とりあえず論文に区切りがついたので、「専門」に戻る。哲学研究者共同体では、自分の専門を名のるときには必ず、「哲学者+研究」と言う。私の場合は「フーコー研究」。それ以外の名のり方をすると奇異の目で見られるか、…