浦和レッズが優勝を逃す

なんてこった。予想もしていなかった。確かに見ていて楽しいサッカーをしていたとは言えないけれど、最後のツメのところでは強いという印象があったのに。つまらないサッカーをしたうえでの敗北というのでは、けっこう悔しい。デンと構えたフォワードに頼るのでは勝てないということなのだろうか。一年間はこのもやもやと共に過ごすことになるのだろう。
くそ。これ以上は言うまい。とりあえず、なぜここまで自分がサッカー観戦にのめり込むのかということを考えるのは多少なりとも価値があることだろう(かもしれない)。レッズの選手やスタッフに文句を言うのは馬鹿げているし、そんなことをしている人間を見ると何様のつもりだと思ってしまう。
1 選手の真剣さ
これはほとんどのスポーツに当てはまる。人を殺しそうな目をしているし、よくまあ殴りかからずに耐えているものだと驚嘆してしまう。日常生活ではあそこまで真剣な顔をすると人から白い目で見られる。戦争の次くらいに殺意に満ちた目だ。自分でもかつてスポーツをやっていたから、こういった感触はよく理解できる。しかも何万人もの観衆の声があったら、自分なら怒りで頭がおかしくなっている。強い闘争心と共に、それをスポーツのルールに合わせて統御するというのは、考えてみればすごい話だ。
2 もどかしさ
サッカーには偶然がつきまとう。高い技術と体力が必要なのはもちろんだが、それでも偶然を支配することはできない。ある程度それを統御することは技術のうちに入るけれど、それ以上のことはできない。チームメイトがどこに動くかを完璧に予測することはできないし、たまたまそこにいた相手プレイヤーにボールが当たってしまうこともある。要するに、何もかもが思い通りにはいかないのである。選手ももどかしいだろうが、こちらももどかしい。特に、テレビで観戦している場合は、選手とちがって全体を俯瞰して眺めることができる。その分、どうして、と思ってしまう場面がおそらく選手より多い。というよりは、選手とはちがった質のもどかしさを感じている。監督もこれに近い感覚をもつのかもしれない。微妙に違うんだろうけれど。そして、このもどかしさが手に汗を握らせ、我々を落胆させるのだろう。
次のクラブワールドカップも、きっと家の中で絶叫しながら観戦することになる。