雑感

凡庸なまともさ

鈍い頭を使い、ない智恵を捻り出し、時間に追い立てられながら論文を書いていたら、疲弊してしまった。どう言ったらよいのか、気分がすぐれない。研究をする喜びを少しも感じられない。同じような主題を考え続けて、堂々めぐりをしているような状態になって…

久しぶり

ずいぶんと間があいてしまった。自分がブログをやっているということを忘れてしまいそうなほどである。再開ということで。 どのような人が読んでくださっているのかは知らないので、仕方がないのでほとんど自分のためだけに書いている状態だとは思う。つまら…

続き

実際かなりひどかったみたいですね。日本のメディアもアメリカ並です。 http://freetibet.ti-da.net/e2117062.html

聖火雑感

昨日の聖火に関する感想を少し。中国のナショナリズムについて分析することは自分にはできないので、印象に残った言葉を。ああいうところに参加する「有名人」のくだらない言葉に目くじらを立てても仕方ないことかもしれないけれど、それでも。彼らは有名で…

コメントに応えて

いつも応じるのに難しいコメントを下さる。感謝。自分の振る舞いを改めて反省することになるし、どのような状態に陥ってはならないのかということを自覚する契機にもなる。前回のエントリーの中には、こういうことは書くべきではないよな、と思える部分もい…

来る日も来る日も、考えるべきは金と職である。大学院に入って以来のことだが、ここのところはその重みと頻度が違う。年齢と環境ですね。さてどうしたものかと言ってもどしようもない。困ったものだ。 その昔ホリエモンが「金があれば何でも買える」と言った…

街がない

風邪をひいているというのに眠れない。来週には発表も控えているというのに。こんなタイミングで体調を崩すのは久しぶりだ。 寝床の中でぐちゃぐちゃと考え事をしていた。支離滅裂である。そのうちの一つ、引っ越しについて書いておくことにしたい。 引っ越…

冗談にならねえんだよ

何かを自嘲気味に語ったとき、それが自嘲として語ったことが伝わらないことがしばしばある。自嘲という語り方は、語られている内容もさることながら、その語り方それ自体が伝わらなければ、コミュニケーションとしては失敗である。むしろ、内容よりも語り方…

コメントに応えて

現代において「革命」を担っているのは、世界を牛耳っている人々だ。しかし本当にそういうことなのだろうか。世界に変革をもたらすとされるのが、左翼的な「革命家」から、「entrepreneur」に移行したというのは、変化をもたらす主体にしても、その方法に関…

愛と革命の戦士

その昔、研究室の新歓コンパで「研究テーマは愛と革命についてです」とふざけて言ったことがあった。しかしこれ、本当にテーマになってしまいそう。生きるうえで。まずいぞ、「愛と革命の戦士」なんて…。ジェンダーと資本主義がにくい。

現れと隠遁

コメントに応えて。公的空間に現れ、自らの思考を口にするということは、知識人であることの要件であることのように思う。しかし、現代ではそれがテレビ知識人に限定されてしまっていることは確かだ。その他に現れの空間が存在しない。そこに自らを晒すとい…

学問の世界を比喩で表す

昨日の記事で「自慰」という表現は不適切なのではないかという指摘を、ある方から受けた。そこで考え直してみた。 研究者たちは、とりあえず学会での口頭発表や論文などで、他の人たちに自分の成果を公にする。その意味では決して自慰ではない。自慰であるな…

新年最初のブログ

通常であればブログで新年の挨拶をするのが慣例だとは思うが、年が明けてからすっかり時間がたってしまった。これというのも、このブログに読者がいるのかどうか全く不明だし(友人の一人には教えたし同居人は知っているから最低でも二人はいると思う)、そも…

論文

論文執筆というのは、それまでの研究によって吸収してきたものを吐き出す作業である。これまで私はそう考えてきた。要するに、私にとってはウンコである。他人の論文を読むというのは、他人のウンコを興味深く拝見することである。 このように考えるようにな…

性格が悪い

巡り巡って、ニーチェ『道徳の系譜』を読んでいる。フーコーとの繋がり、特に『監視と処罰』への影響も理解できた。それだけでなく、いわゆる大陸系の哲学は、本当にキリスト教哲学なのだということも実感。リクールを読んでいる途中だけになおさらその印象…

偶然

大学院の演習での発表のためにリクールをねちねちと読み続けている。おもしろいような回りくどいような、変な印象をもつ。なぜこれを論じるにあたってそれを論じる必要があるのか、というのがいまひとつ掴みきれない。ベルクソンのように、かつて自分が熱心…

読んでみた

指導教授が10年ほど前に書いた文章を読んだ。論文としてはいささか長く、単著にするには短すぎる、といったものだ。私は彼にとって忠実な弟子ではなく、書いたものを読んだことはほとんどない。互いの関心が遠いように思われていたから読んでも自分の研究に…

子供の声

騒音とされるんですね。驚いた。確かにうるさいことはある。しかし子供は騒ぐものだ。周囲の迷惑など考えずに行動し、怒られるのを避けながら裏目をかくというのは子供の特権だ。それでも、うるさいものはうるさいのかもしれない。それは仕方がない。どちら…

義務とか

大人になるということは、精神的に自律するということはもちろんだが、様々な人に対して責任をもつことができるということだと思う。この当たり前のことを自覚して、できる範囲で実践しようとすると、逆に、できないことはできませんとはっきり言うことが必…

自然科学の領域の外では、「理性的に考える」「理性的に行動する」ことと、「常識的に考える」「常識的に行動する」こととの間に、ほとんど違いはないのかもしれない。