2009-01-01から1年間の記事一覧
論文を書くために読んだ本の中に、論文のためにはまったく使うことのできない部分に、本当はおもしろいことが書いてあることがしばしばある。最近では次のようなもの。「著作をものするとき、技巧が目につくような書き方をしてはならないということは、誰も…
考えてみると、人文系の研究者が飯を食っていける社会というのも奇妙なものだ。いったい何を対価としているのだろう。「智恵」だなんて答えることができる人はいるのだろうか。 御用学者にでもならないかぎりは、人文系研究者は社会の寄生虫であり、贔屓目に…
今日吹き荒れた生暖かい強風が、春一番だったらしい。風が強いからと用心して着て行った重い革のコートはほとんど余計たっだし、追い風に調子づいて全力で自転車を漕いだせいで汗までかいてしまった。リュックのパソコンのせいで腰が痛い。 暖かい陽気だった…
今日も博士論文の続き。見通しはついているけれど、到達点まではあまりに遠い。素振りばかりを繰り返していつまで経っても実戦に至りつかないようなもどかしさがある。いまはデカルトとコンディヤックについて書いている。この俺がデカルトとコンディヤック…
来週からいよいよ始まってしまう仕事のために、今日はネクタイとシャツを買ってきた。再び現代文講師として、いたいけな高校生たちの親御さんたちから金銭を強奪するのである。申し訳ない。せめて、立派な非順応的な大人へと育成するよう努力する所存である…
眠れずに『嵐が丘』を最後まで読み通した。鴻巣友季子さんが何年か前に出した訳で、出版されたときに買ったのをそのまま放置していて、最近になって少しずつ読んでいた。鴻巣訳の本を読むのはクッツェー以来で、これまではエッセイをいくつか読んでいた(『…
この前の週末、箱根に行ってきた。小学校二年生のときに一度行ったきりだったので、およそ10年は経過している。大涌谷で黒たまごを食べたこと、その店の電話番号の下4桁が9605(クロタマゴ)だったこと、硫黄のにおい、それくらいしか記憶になかった。子…
腰痛から復活して、椅子に座っていられるようになった。とはいえ、まだ食器を洗うときに屈むのがたいそうつらい。腰を痛めないようにと思うと背中の上のほうの筋肉を使うらしく、攣りそうになる。屈むときに使う二種類の筋肉があるということをはじめて知る…
大相撲初場所が終了した。朝青龍の優勝。本当に危ない相撲ばかりで場所を大いに沸かせてくれた。本割で負け、決定戦で勝ちというのが直前の私の予想が当たった。あんまり強くはないけれど、無理矢理にでも勝ってしまうという…。持ち味がよく出ていた。 今場…
歯を磨き終わってうがいをしようかと洗面台に屈み込んでいるときにくしゃみをした瞬間、腰に鋭い痛みが! 見事にぎっくり腰です。まっすぐに立てない。おかげで昨日はひもじい思いをしながら一日中横になっていた。寝返りをうつのにも難儀。歩き方はホンダの…
同居人が「蒸籠」を「むしかご」と読んだ。 さて正しい読み方は?
大学に入学して最初に受けた哲学の講義は、アーレント、レヴィナス、デリダという三人のユダヤ人哲学者を順に扱うものだった。その頃はいま以上に歪んだ世界観をもっていたし、頭も相当にかたかったので、内容を十分に理解できていたとは思えない。しかし、…
今日が日曜日で明日が月曜日。ようやく正月が終わるという気分になる。このように感じるのは、はじめてかもしれない。多くのところに挨拶に行き、諸々のことを片づける。休暇というよりは、普段は何もしていなかったことを埋め合わせる作業を急いでやるとい…