ぶり大根

寒くなってきた。毎度のことながら風邪をひきかけて、じっくりと寝てあっという間に回復した。気候が変化すると、料理も変わってくる。夏の間は焼き魚や刺身ばかり食べていたのが、ここ数日は連続して煮魚だ。一昨日はひらめ、昨日はかれいと、見た目がそっくりで左右のちがう彼らの味がずいぶんと違うことを確認できて、非常に満足だった。しかし、味や食感を求めてというだけでなく、部屋が暖まるような料理をしたくなるようだ。明日もやってしまうかもしれない。
今日は今シーズンはじめてのぶり大根。魚屋さんに格安でもらったぶりのあらを使った。買うときに、魚屋のおっさに新しくコツを教えてもらった。前日のうちに塩をしておくこと、湯通しをするのではなく、沸騰したお湯の中にぶりを入れて、再沸騰させてさらに30秒くらいゆでること。これまでどおり、大根もすべて面取りをする。これが右前腕の筋力トレーニングになる。
ぶり大根は私が作る中で最も評判のいい料理のひとつだったのだが、それにしてもこれまでで一番のできだった。すばらしい。うまいものを食べると、食事中に何度でもうまいと言わなければ気がすまなくなる。いや、本当にうまかった。おそらく、今日日本中で食べられたぶり大根のなかでも最高の味だったろうと思う。いや、本当に。
明日はさば味噌になりそうな気がする。