漢字練習中

本日は漢字の訓練。漢検二級のテキストを使用。もう少しできると思っていたんだけど。だいたい二割くらいはまちがえる。ああ、かつて大学受験のときは間違えることは本当に珍しかったというのに。書けませんねえ。驚く。書かないと忘れるということは子供のころから言われていたけれど、そんな馬鹿なことがあるものかと、自分を例外扱いしていた。はい、私もそのへんの人間です。若いもんは自分のことは特別と思ってしまうもんね。
練習していて思ったのは、日常的に使用する語彙は本当に限られているということ。あたりまえなんだけど。論文も書いているし、語彙が豊富だと他の人から言われたこともあったけれど、漢字の使用例を見ていると、こんなの使わねえよという単語が非常に多い。文語的というか、気取っているというか。どのようなスタイルの文章で使うのかということはわかっても、自分がそれを使うことはない。そういったものが多い。しかしまあ、使えるに越したことはないだろう。自家製の大人文例集でも作っておくことにしよう。
暗記をするときにはとにかく書く。これはフランス語単語でやるのと同じ。違うのは、フランス語の場合は音と綴りを連動させれば覚えられるけれど、漢字の場合はむしろ絵を暗記するのに近い頭の働かせ方をしているような気がすること。書いているうちに奇妙な形に見えてきてしまう。言葉が分解して…みたいな話が西洋のある時期の小説には頻出するけれど、むしろ漢字のほうがリアル。中島敦の「文字禍」が、確かそんな話だったような気がする。
ごちゃごちゃ言わずに練習しましょうね。しかしまあ、何と苦痛な作業だこと。